数学徘徊記

自由な数学ブログ。

整数論

最近解いたEGMOの良問(2017年のEGMO日本代表一次選抜試験の問題2)

最近解いた問題で、結構良問だったので紹介します。 2017年のEGMO日本代表一次選抜試験の問題2です。 問題 数列をと定める。 このとき、次の条件を満たす素数が無数に存在することを示せ。 条件:の中にの倍数が存在する。 問題解説 問題をわかりやすく解説…

2017をn進法で書き表したら各桁の和がn

鯵坂もっちょさんのこのツイートが気になったので、考察してみました。そもそも10進法2017の各桁の和も10だしn進法2017各桁の和がnになるのはほかにも10,19,22,25,29,33,37,43,49,57,64,73,85,97,113,127...といっぱいある けど2018には一つもない! ふしぎ…

マスターデーモンに挑戦

数学界で「マスターデーモン」というともうあれしかない、恐ろしい奴です。 1990 IMO 問3 \(\cfrac{2^n+1}{n^2}\)が整数となるような1より大きい整数\(n\)をすべて求めよ。 見た目はシンプルで、中学生も簡単に理解できる問題なのに、世界中の高校生を悩ませ…

LTEの補題

更新が遅れました。学園祭、定期試験などあり、少し忙しかったので。。。すいません。LTEといっても、Long Term Evolution(携帯電話の通信規格)ではありません。 Lifting The Exponent Lemmaです。これは整数論の定理で、痒いところに手が届くような便利な…

平方剰余の相互法則の証明(6)

これがラスト。更新が遅れてしまったが、平方剰余の相互法則を証明しよう。 \(p,q\)を互いに異なる奇素数とする。そのとき、\[\left(\frac{p}{q}\right)\left(\frac{q}{p}\right)=(-1)^{\frac{p-1}{2}\frac{q-1}{2}}\]が成り立つ。 これは格子を使った照明が…

平方剰余の相互法則の証明(5)

今回は平方剰余の相互法則を証明する前に、補充法則を証明する。第1補充法則\[\left(\frac{-1}{p}\right)=(-1)^{\frac{p-1}{2}}\]第2補充法則\[\left(\frac{2}{p}\right)=(-1)^{\frac{p^2-1}{8}}\]また、これは名前がついているかわからないのだが、重要な…

平方剰余の相互法則の証明(4)

補題3(ガウスの予備定理)\(p\)を奇素数、\((a,p)=1\)とする。このとき\[1\cdot a,2\cdot a,\cdots ,\frac{p-1}{2}\cdot a\]のうち、\(p\)で割った余りが\(\frac{p}{2}\)より大きいものの個数を\(n\)とするとき、\[\left(\frac{a}{p}\right)=(-1)^n\]が成立…

平方剰余の相互法則の証明(3)

つぎに、平方剰余に関する次の補題を証明する。これは「オイラーの基準」と呼ばれている。補題2\[\left(\cfrac{a}{p}\right)\equiv a^{\frac{p-1}{2}} \pmod p\]これはかなりきれいな式といえるだろう。証明以下、合同式はすべて \(p\) を法としたものである…

平方剰余の相互法則の証明(2)

まずこの補題を証明する。この補題は、平方剰余の相互法則だけではなく、いろいろな定理の補題としてよく使われる定理である。補題1:\(p\)を素数とする。そのとき、\(n\)次合同方程式\[f(x)\equiv 0 \pmod p \hspace{1cm}\cdots (1) \]は解をもってもその個…

平方剰余の相互法則の証明(1)

あ、最近整数論やってない…。というわけで整数論の記事を書く。今回はシリーズものにする。題して「平方剰余の相互法則シリーズ」である。まず、平方剰余の相互法則を語るうえで必要な記号について説明する。\(p\)を奇素数、\(a\)を\(p\)と互いに素な整数と…

2015ジュニア広中杯の問題について

2015年ジュニア広中杯の問題4番。2015の倍数で、どの桁の数字も奇数であるものを一つ求めよ。ただし、12桁以内のものに限る。という問題があった。答えを言ってしまうと、最少は155155(=2015x77)、次は179335(=2015x89)である。この問題、桁数を8桁までとし…

5882353について

5882353は面白い特徴を持った数で、5882353=5882+23532がなりたつ。一見しただけでは普通のテキトーな数にしか見えないので、よけいに不思議である。もちろん、同じような数を見つけたくなる。\(x^2+y^2=10^nx+y\)(\(x,y,n\)は自然数、\(10^n>y\))について…

x^2+y^2=n(z^2)の自然数解(2)

前回分はこちらx^2+y^2=n(z^2)の自然数解(1)ここから、\(n\)を一般的にして考えてみる。途中の式変形から考えると、\(n\)が2個の平方数の和で表されるとき、\(x^{2}+y^{2}=nz^{2}\)の解は無数に存在するのでは?検証しよう。\(n=a^2+b^2\)(\(a,b\)は自然数)…

x^2+y^2=n(z^2)の自然数解(1)

\(x^{2}+y^{2}=z^{2}\) はみんな知っている。この自然数解は \((a^{2}-b^{2},2ab,a^{2}+b^{2})\) の形で表され、無数にあるのは有名だが(ピタゴラス数) \(x^{2}+y^{2}=nz^{2}\) ( \(n\) は自然数)の自然数解は、 \(n\) がどんな時に存在するのか?と言う…

準完全数は存在するか?

なぜこんなことを考えたのか?僕の友達が考えた問題だが、約数の和が 2n + 1 に等しい数 n を準完全数と呼ぶことにする。このとき、準完全数は存在しない。という問題を出してきた。友達は200までやって、なかったらしい。ああ!何としても見つけたい!(`・ω…

ユークリッドの補題の証明

まず、ユークリッドの補題とは…。素数\(p\)が\(ab\)を割り切るなら,\(p\)は\(a\)か\(b\)のいずれか一方を割り切る。という、当たり前だろ!?( ・Д・)という定理。しかしこれ、証明がかなり回りくどい…。なかなか完全な証明を書いていないところが多かった…

エルデシュ・シュトラウス予想の考察

エルデシュ・シュトラウス予想とは…。n を n>2 を満たす自然数とするとき、\( \cfrac{4}{n}=\cfrac{1}{x}+\cfrac{1}{y}+\cfrac{1}{z}\)の自然数解(x,y,z)は必ず存在する。という予想です。これが中1の時にすごくはまってしまって…。その考察を書きます。2…