数学徘徊記

自由な数学ブログ。

#だま氏の謎

来年の年賀状は何か変わったことをしたいなと思い、この企画をしました。 2017年賀状特設ページ!#だま氏の謎 です。これは、だま氏が5つの謎を提示し、みんなに集団知で解いてもらうという企画です。どれだけ早く解かれてしまうか楽しみです。ルール 相談…

半年ぐらい前に考えた問題がやっと解けた。

半年ぐらい前に考えた問題ですが、やっと解けました。 su-hai.hatenablog.com これです。解答 任意の奇数について、その倍数で各桁がすべて奇数となるようなものが存在することを示す。任意の奇数を(ただしは5の倍数でない奇数)とおく。まず、次の補題を示…

2017JJMO本選模試を解いてみよう(後半)

JJMO本選模試です!例年よりは多少簡単なレベルだと思います。RT希望 pic.twitter.com/Lpke3aRQoM— だま氏 (@dama_math) 2016年11月20日 では、問4と問5の解答です。 問4 これは、点を置けるかどうかがカギになります。 所見でとれたらスゴいです。 解答 対…

2017JJMO本選模試を解いてみよう(前半)

だま氏@dama_math JJMO本選模試です!例年よりは多少簡単なレベルだと思います。RT希望 https://t.co/Lpke3aRQoM 2016/11/20 18:48:41 というわけで解説します。今日は問1から問3まで。 今思えば少し簡単すぎた…。 問1 2016年の問1は、問1のくせに簡単ではな…

ブログ移転しました。

ブログをlivedoorからhatenaに移転しました。引き続きよろしくお願いします。

問題コーナー(第2回)解答

では解答発表です。三角形\(ABC\)の外心を\(O\)とし、辺\(BC,CA,AB\)の中点をそれぞれ\(M_A,M_B,M_C\)とする。このとき三角形\(AOM_A,BOM_B,COM_C\)の外接円は点\(O\)以外の1点で交わることを示せ。円に関する反転を用いた解法です。点\(M_A,M_B,M_C\)をそれ…

マスターデーモンに挑戦

数学界で「マスターデーモン」というともうあれしかない、恐ろしい奴です。 1990 IMO 問3 \(\cfrac{2^n+1}{n^2}\)が整数となるような1より大きい整数\(n\)をすべて求めよ。 見た目はシンプルで、中学生も簡単に理解できる問題なのに、世界中の高校生を悩ませ…

LTEの補題

2019.06.25 追記:LTEの補題について新しい記事を書きました。 こちらもぜひ読んでください。 dama-solved.hatenablog.com 更新が遅れました。学園祭、定期試験などあり、少し忙しかったので。。。すいません。LTEといっても、Long Term Evolution(携帯電話…

ブログを初めて1年。

ブログを初めて約1年がたちました。早かったような、短かったような…。これからも徘徊していく予定です。

問題コーナー

ほんっと久しぶり。前は12月だったかな。なんとなく三角形や円を描いていたらできた問題。僕の解き方だとまだ回りくどいと思うので、エレガントな解答をお願いします。簡単だったらごめんなさいm(_ _)mというわけで、早速問題。三角形\(ABC\)の外心を\(O\)と…

平方剰余の相互法則の証明(6)

これがラスト。更新が遅れてしまったが、平方剰余の相互法則を証明しよう。 \(p,q\)を互いに異なる奇素数とする。そのとき、\[\left(\frac{p}{q}\right)\left(\frac{q}{p}\right)=(-1)^{\frac{p-1}{2}\frac{q-1}{2}}\]が成り立つ。 これは格子を使った照明が…

広中杯2016ファイナル3問目

この問題、本番では全然解けず、しかし家でやってみたら解けてしまったという悔しい問題。問題へこみのない四角形ABCDの対角線ACとBDは点Eにおいて垂直に交わっていて、∠EBC=12°, ∠EAB=∠CDE=33°, BE+EC=1となっている。このとき、△ABEの面積と△CDEの面積の差…

平方剰余の相互法則の証明(5)

今回は平方剰余の相互法則を証明する前に、補充法則を証明する。第1補充法則\[\left(\frac{-1}{p}\right)=(-1)^{\frac{p-1}{2}}\]第2補充法則\[\left(\frac{2}{p}\right)=(-1)^{\frac{p^2-1}{8}}\]また、これは名前がついているかわからないのだが、重要な…

平方剰余の相互法則の証明(4)

補題3(ガウスの予備定理)\(p\)を奇素数、\((a,p)=1\)とする。このとき\[1\cdot a,2\cdot a,\cdots ,\frac{p-1}{2}\cdot a\]のうち、\(p\)で割った余りが\(\frac{p}{2}\)より大きいものの個数を\(n\)とするとき、\[\left(\frac{a}{p}\right)=(-1)^n\]が成立…

平方剰余の相互法則の証明(3)

つぎに、平方剰余に関する次の補題を証明する。これは「オイラーの基準」と呼ばれている。補題2\[\left(\cfrac{a}{p}\right)\equiv a^{\frac{p-1}{2}} \pmod p\]これはかなりきれいな式といえるだろう。証明以下、合同式はすべて \(p\) を法としたものである…

平方剰余の相互法則の証明(2)

まずこの補題を証明する。この補題は、平方剰余の相互法則だけではなく、いろいろな定理の補題としてよく使われる定理である。補題1:\(p\)を素数とする。そのとき、\(n\)次合同方程式\[f(x)\equiv 0 \pmod p \hspace{1cm}\cdots (1) \]は解をもってもその個…

平方剰余の相互法則の証明(1)

あ、最近整数論やってない…。というわけで整数論の記事を書く。今回はシリーズものにする。題して「平方剰余の相互法則シリーズ」である。まず、平方剰余の相互法則を語るうえで必要な記号について説明する。\(p\)を奇素数、\(a\)を\(p\)と互いに素な整数と…

広中杯2016トライアル受けてきた

広中杯2016トライアル受けてきた。ファイナルは用事があるため残念ながらいけない。問題を公表するのはなんかモラルに反しそうなので、やめておく。I-(1)「クマモトガンバレ」の文字が。問題作成者の声が聞こえた。場合分けすれば簡単。I-(2)「1以下」を見落…

等角共役点の証明

等角共役点とはこのようなものだ。等角共役点:三角形ABCと点 P がある。角の頂点を通る直線 l と角の二等分線に関して対称な直線 m を l の等角共役線という。AP,BP,CP の等角共役線は一点で交わり,これを P の等角共役点という。この、「一点で交わる」と…

円の反転とオイラーの不等式

オイラーの不等式とは、三角形ABCにおいて、外接円の半径をR、内接円の半径をrとおくとR≧2rが成り立つ。というものである。これの円の反転を使ったきれいな証明を見つけたので、書いておく。まず次の補題を使う。補題:半径の等しい3つの円が1点で交わるとき…

ハフマン符号をExcelでやってみる

最近「なんでファイルが圧縮できるんだ?」って思ったので、Wikipediaでいろいろ調べてみると、「ハフマン符号」というものがあった。ハフマン符号 - Wikipediaどういうものかは上の記事を見てもらえばわかる。やはり自分は「Excelでやってみたいなあ」と思…

2015ジュニア広中杯の問題について

2015年ジュニア広中杯の問題4番。2015の倍数で、どの桁の数字も奇数であるものを一つ求めよ。ただし、12桁以内のものに限る。という問題があった。答えを言ってしまうと、最少は155155(=2015x77)、次は179335(=2015x89)である。この問題、桁数を8桁までとし…

昔、線を引いて遊んだこと。

初めての代数編。昔、こんな感じで線を引いて遊んだことがあるのだが…。0と1、0.1と0.9、0.2と0.8、…と線を結んでいくと、なんだか曲線が見えてくる。直線が曲線を作るのは、かなり不思議である。で、中1の時にこんなことが疑問に思った。「この曲線はどの…

2016JJMO本選第4問

これは本番中全然解けなかったものの、そのあと2週間後に解けた問題である。なかなか面白かった。財団が用意していた解答例と違ったので、書く。問題鋭角三角形ABCにおいて、垂心をH、外心をOとする。また、Oを通り直線に平行な直線とAB、ACの交点をそれぞ…

2016年JJMOを受けてきた

やはり数学好きとしてはジュニア数学オリンピック (JJMO) を受けておきたい。まだ中2なので、入賞すれば上出来、そうでなくても予選通過はしたいと思って臨んだ。予選問題は、下記のリンクから。http://www.imojp.org/challenge/old/jjmo14yq.html予選は割と…

問題コーナー(第1回)解答

この問題は意外な答えになります。問題三角形ABCがある。辺BC上にAB=PCとなる点Pを取ったところ、角PAB=角ACBとなった。このとき、角ABCを求めよ。ただし角ABCは鈍角(90度より大きい)とする。1:正弦定理による解答△PBA∽△ABCよりBP:BA=BA:(BP+PC),BP(BP+PC…

Excelで2次関数だけを因数分解

2次関数だけを因数分解するものを作ったinsubunkai.xlsx(上のリンクを右クリックして、「リンク先を保存」として保存してください。)

問題コーナー 第1回(追加)

問題コーナー第1回、正直、正弦定理で余裕に解けると思っていませんか?実際そうなんですが…。実は、この問題は初等幾何でも解けるんです!考えてみてください!

問題コーナー 第1回

問題コーナーを作りました。記念すべき第1回なので、自作の問題(自分では良問と思っている)を載せます。問題三角形ABCがある。辺BC上にAB=PCとなる点Pを取ったところ、角PAB=角ACBとなった。このとき、角ABCを求めよ。ただし角ABCは鈍角(90度より大きい…

5882353について

5882353は面白い特徴を持った数で、5882353=5882+23532がなりたつ。一見しただけでは普通のテキトーな数にしか見えないので、よけいに不思議である。もちろん、同じような数を見つけたくなる。\(x^2+y^2=10^nx+y\)(\(x,y,n\)は自然数、\(10^n>y\))について…