エルデシュ・シュトラウス予想とは…。
n を n>2 を満たす自然数とするとき、\( \cfrac{4}{n}=\cfrac{1}{x}+\cfrac{1}{y}+\cfrac{1}{z}\)の自然数解(x,y,z)は必ず存在する。
という予想です。
これが中1の時にすごくはまってしまって…。
その考察を書きます。
2か月間頑張った成果
\( n\equiv1\pmod{24}\)の時以外は、自然数解(x,y,z)を持つ。
そこまでの道のり
まず、\( \cfrac{1}{x}+\cfrac{1}{y}+\cfrac{1}{z}\)をいろいろ変形してみたのですが、ダメ。というわけで、一般的に証明するのでなく、場合分けして考えようと思いつきました。
nを4で割った余りで分けるとき、n ≡ 0 ( mod 4 ) の時は簡単です。
n=4kとすると、4/n=1/kとなり、x=y=z=3kという解が見つかります。
・n ≡ 2 ( mod 4 ) のとき
n = 4k - 2 とすると
\( \cfrac{4}{4k-2}=\cfrac{1}{k}+\cfrac{1}{2k(k-1)}+\cfrac{1}{2k(k-1)}\)
・n ≡ 3 ( mod 4 ) のとき
n = 4k - 1 とすると
\( \cfrac{4}{4k-1}=\cfrac{1}{k}+\cfrac{1}{2k(4k-1)}+\cfrac{1}{2k(4k-1)}\)
しかし、この場合 n ≡ 1 だとうまくいきません。
\( \cfrac{4}{4k+1}=\cfrac{1}{k+1}+\cfrac{3}{(4k+1)(k+1)}\)
しかしここで、k = 2s + 1 ( sは整数、つまりk は奇数)とおくと、3/2a = 1/a + 1/2a より
\( \cfrac{3}{(4k+1)(k+1)}=\cfrac{3}{2(8s+5)(s+1)}=\cfrac{1}{(8s+5)(s+1)}+\cfrac{1}{2(8s+5)(s+1)}\)
とおけるので、
\( \cfrac{4}{4k+1}=\cfrac{1}{k+1}+\cfrac{1}{(8s+5)(s+1)}+\cfrac{1}{2(8s+5)(s+1)}\)
\( \cfrac{4}{4(2s+1)+1}=\cfrac{1}{(2s+1)+1}+\cfrac{1}{(8s+5)(s+1)}+\cfrac{1}{2(8s+5)(s+1)}\)
\( \cfrac{4}{8s+5}=\cfrac{1}{2(s+1)}+\cfrac{1}{(8s+5)(s+1)}+\cfrac{1}{2(8s+5)(s+1)}\)
つまり、n ≡ 5 ( mod 8 ) のときは予想が成り立つことがわかります。
さて、残ったのは
n ≡ 1 ( mod 8) のとき
さらに2で割った余りで考えたらどうかは読者自身で研究してみてください。
私がやってみたときは、2で割った余りで考えるのはダメらしかったので、
3で割った余りについて考えました。
n ≡ 9 ( mod 24 ) のとき
n = 24t +9 とおくと
\( \cfrac{4}{24t+9}=\cfrac{1}{3}\times\cfrac{4}{8t+3}\)
ここで、この\(\cfrac{4}{8t+3}\)というところなんですが、
8t + 3 ≡ 3 ( mod 4 ) なので、前に書いたように
\(\cfrac{4}{8t+3}\)は\(\cfrac{1}{x}+\cfrac{1}{y}+\cfrac{1}{z}\)の形で表せます。
\( \cfrac{4}{24t+9}\)は、上のx,y,zそれぞれに3をかければ表せます。
n ≡ 17 ( mod 24 ) のとき
これはかなり厄介に見えますが…。
\( \cfrac{4}{24t+17}=\cfrac{1}{6t+5}+\cfrac{1}{(6t+5)(8t+6)}+\cfrac{1}{(6t+5)(8t+6)(24t+17)}\)
頑張って取り尽くし方式で出しました。
しかし、残ったのは
n ≡ 1 ( mod 24 ) のとき
ここでずっと行き詰まり、この問題を考えるのはやめてしまいましたが…。
Wikipediaだと、法を840まで考えているところもあるらしいです。
おわりに
この予想は1948年にできたそうです。
本当に簡単そうで、始めたときは「証明してやる!」と思ったものですが、
さすがは未解決問題。あと少し(実際はそうでもないと思うけど)で
止められてしまいました。
大学生になって、知識が増えたらまたチャレンジしてみたいと思います。
数式が変なところなどがあったら、連絡してください。