数学徘徊記

自由な数学ブログ。

問題コーナー(第3回)解答

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この問題は難しかったかと思います。
15°って割と使うのが難しいんですよね。しかも27°という数字まであります。
解答です。

用意していた解答

この解答はやや複雑です。角の二等分線定理を使います。
まず、図のように点{A,B,C,D}とおきます。
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そして、{DA}の延長に{\angle ABE=15^\circ}となるように点{E}を、
{DC}の延長に{\angle CBF=27^\circ}となるように点{F}をとります。
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つぎに四角形{BFDG}が平行四辺形となるように、
つまり{\triangle BDF\equiv \triangle DBG}となるように点{G}をとります。

すると図のようになります。(見覚えのある人もいるかもしれません)
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ここで、直線{DG}に関して点{E}と同じ側に、{\triangle HDG}が正三角形となるように点{H}をとります。
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すると、二辺挟角相等より{\triangle GDE \equiv \triangle HDE}より{EH=EG}
よって{\angle EHG=36^\circ}となります。
また、{\angle GHD=2 \angle GBD}{HG=HD}より点{H}は三角形{BDG}の外心となるので、{HB=HG}となります。よって{\angle EBH=36^\circ}です。
そして簡単な角度計算で{\angle BEH=\angle BHE =72^\circ }がわかり、{EB=HB}がわかります。
よって、{BE=DG}となります。
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四角形{BFDG}は平行四辺形なので、{DG=BF}より、{BE=BF}です。

ここで角の二等分線定理を使います。
{EA:AD=BE:BD, FC:CD=BF:BD, BE=BF}より{EA:AD=FC:CD}なので{EF//AC}となります。
また{BE=BF}より{\angle BEF=48^\circ}。よって{\angle DEF=78^\circ}です。
{EF//AC}より{\angle DAC =\angle DEF=78^\circ}
したがって{\angle BAC=63^\circ}となり、これが答えです。

コメント

さきほど「見覚えのある人もいるかもしれません」といったのは、
この問題コーナーの第1回の図形が入っていたからです。
su-hai.hatenablog.com
実はこの問題は第1回の問題を基にして作られた問題です。
二番煎じと言ったらそうかもしれませんが。。。

別解

TwitterでHiroshi Saitoさんから解答をいただきました。ありがとうございます。
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円に内接もするし外接もする四角形

円に内接する四角形ってありますよね。
よく図形の問題を解いていると出てきます。

逆に、円に外接する四角形っていうのもありますよね。
こちらはあまり問題では見かけませんが。確かにあります。

では、
「円に内接もするし外接もする四角形」
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とはどのようなものなんでしょう?
正方形とかそうだけど、一般的には?

この問題について考えるため、いくつか準備をします。

準備

円の「反転」という操作を使います。
これについてはここでは詳しく述べませんが、このサイトにある程度かかれています。
mathtrain.jp

ここで使う反転の性質は
「反転の中心を通らない円を反転させると円になる」
というものです。
これから、
「点\(A,B,C,D\)を反転させた点\(A',B',C',D'\)が同一円周上にあり、その円が反転の中心を通らないことと、点\(A,B,C,D\)が同一円周上にあり、その円が反転の中心を通らないことは同値である。」 …事実1
ということもわかります。

また、次の性質も成り立ちます。
「点\(P\)から円\(\Gamma\)に接線が引かれていて、それぞれの円との接点をそれぞれ\(A,B\)とする。点\(A,B\)の中点を点\(M\)とするとき、点\(P\)を反転させると点\(M\)に移る。」 …事実2
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証明
円\(\Gamma\)の中心を\(O\)とする。点\(O,M,P\)が一直線上にあることは明らか。このとき、\(\angle OAP=\angle OMA=90^\circ\)より\(\triangle OAP \sim \triangle OMA\)。よって\(OM:OA=OA:OP\)より\(OP\cdot OM=OA^2\)となり結果が従う。

そして、次ですが、反転とは関係がありませんが四角形についてこの性質が成り立ちます(よく知られた事実です)。
「四角形のそれぞれの辺の中点を結ぶと平行四辺形ができる。」 …事実3
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証明は略しますが、中点連結定理で簡単に証明できます。(図参照)


では、円に内接もするし外接もする四角形について考えていきましょう。

四角形\(ABCD\)が円\(\Gamma\)に外接していると仮定します。
そして辺\(AB,BC,CD,DA\)と円\(\Gamma\)の接点をそれぞれ\(P,Q,R,S\)とします。
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すると四角形\(PQRS\)ができますね。
{SP,PQ,QR,RS}の中点をそれぞれ\(A',B',C',D'\)とします。すると、点\(A',B',C',D'\)は点\(A,B,C,D\)を反転させた点となります。これは事実2からわかります。
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ここでは円に内接もするし外接もする四角形について考えているので、\(A,B,C,D\)が同一円周上にあるときについて考えます。

ここで事実1を用いましょう。点\(A',B',C',D'\)が同一円周上にある条件がわかれば、いつ\(A,B,C,D\)が同一円周上にあるかがわかります。(注)

そして事実3。点\(A',B',C',D'\)は四角形\(PQRS\)の辺のそれぞれの中点を結んでできた四角形だったので、四角形\(A'B'C'D'\)は平行四辺形だとわかります。
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では、「円に内接する平行四辺形」とはなんでしょうか?対角の和が180°でなくてはいけないため、そのような平行四辺形は長方形だとわかります。すなわち、四角形\(A'B'C'D'\)は長方形だとわかります。

というわけで、
「四角形\(ABCD\)が円に内接もするし外接もする←→四角形\(A'B'C'D'\)が長方形」
ということがわかりました。
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しかし「四角形\(A'B'C'D'\)が長方形」という条件がわかりにくいですね…しかし、\(PR\perp QS\)という条件と同値なのは中点連結定理によってわかります。

というわけで、いろいろ長くなりましたが、最終的には
「四角形\(ABCD\)が円に内接もするし外接もする←→\(PR\perp QS\)」
ということがわかります。
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けっこう簡単な条件で表せました。
これをつかうと簡単に円に内接もするし外接もする四角形をかけて楽しいですよ!


注:四角形\(A'B'C'D'\)の外接円が反転の中心を通らないということを厳密に証明できていません。証明しようとなると大変そう…

最近解いたEGMOの良問(2017年のEGMO日本代表一次選抜試験の問題2)

最近解いた問題で、結構良問だったので紹介します。
2017年のEGMO日本代表一次選抜試験の問題2です。

問題

数列{a_1,a_2,\cdots}{a_1=1,a_{k+1}=a_{k}^2+1(k=1,2,\cdots)}と定める。
このとき、次の条件を満たす素数{p}が無数に存在することを示せ。

条件:{a_1,a_2,\cdots}の中に{p}の倍数が存在する。

問題解説

問題をわかりやすく解説してみます。

数列の各項を具体的に計算してみると、
{a_1=1}
{a_2=2}
{a_3=5}
{a_4=26=2\times 13}
{a_5=677}
{a_6=458330=2\times 5\times 45833}
{a_7=210066388901=41\times 1277\times 4012193}

と続いていきます。

そして、条件を満たす素数{p}というのは、
{p=2,5,13,677,45833,41,1277,4012193,\cdots}
です。

そのような素数が無数に存在することを示せばいいのです。
条件が弱そう。

というか、無数に存在しない、つまり有限個しかないとしたら
逆にびっくりです…。

方針

(解いているときの自分の心の声的な感じで)

数列の一般項をもとめる({a_n}{n}の式で表す)のは難しそう。

一般項を求めなくともわかるこの数列{a_1,a_2,\cdots}の性質を探してみよう。
何か進展がみられそう。やってみよう。

うーん。全然性質が見つからない。
ただ一つ見つかったことといえば、
{a_m \equiv a_n \pmod p \Rightarrow a_{m+1} \equiv a_{n+1} \pmod p}
(ただし、{m,n}自然数{p}素数
ということぐらい。

この見つかった性質からいろいろ進展させてみよう。
{a_m \equiv a_n \pmod p \Rightarrow a_{m+t} \equiv a_{n+t} \pmod p}
(ただしtは正の整数)
がいえる。

ってことは、{n=m+t}のとき、
{a_m \equiv a_{m+t} \pmod p \Rightarrow a_{m+t} \equiv a_{m+2t} \pmod p}
がいえる。
これを繰り返すと、
{a_m \equiv a_{m+t}\equiv a_{m+2t}\equiv a_{m+3t}\equiv \cdots \pmod p}
ということがわかる。
なんか使えそうになってきた。

あ、ひらめいたぞ。
{a_0=0}と拡張すると、{a_0^2+1=a_1}となって自然だ。
{a_0}はどんな数でも割り切れるから、
上の式に{m=0}を代入して
{a_0 \equiv a_{0+t}\equiv a_{0+2t}\equiv a_{0+3t}\equiv \cdots \pmod p}
より
{0 \equiv a_t\equiv a_{2t}\equiv a_{3t}\equiv \cdots \pmod p}
いい感じ。

しかし、条件を満たす素数{p}が無数に存在することをどう証明すればいいのだろう…?

とりあえず、素数が無数に存在することの証明みたいに、背理法を使おう。
条件を満たす素数{p}が無数に存在しないと仮定して、矛盾を導いてみよう。

とりあえず、条件を満たすような素数をそれぞれ{p_1,p_2,\cdots,p_n}とおいてみて…
{p_1,p_2,\cdots,p_n}のどれでも割り切れないような{a_x}はないかなあ。

あ、{a_{x-1}}{p_1,p_2,\cdots,p_n}の全てで割り切れればいいのか。
おっ、これはさっき示したアレが使える…!

よっしゃ、できた。

解答

すいません、長くなりました。解答です。

解答

条件を満たす素数{p}が無数に存在しないと仮定して、矛盾を導く。

ここで数列を{a_0=0,a_{k+1}=a_{k}^2+1(k=0,1,\cdots)}と拡張する。
{a_0^2+1=a_1}より、{a_1}以降の項の値は変わらない。

条件を満たすような素数をそれぞれ{p_1,p_2,\cdots,p_n}とおく。
また、1以上n以下の正の整数{i}に対し、{a_j}{p_i}で割り切れるような最小の正の整数{j}{f(i)}とおく。

このとき、
{a_m \equiv a_n \pmod p}のとき
{a_m^2+1 \equiv a_n^2+1 \pmod p}
{a_{m+1} \equiv a_{n+1} \pmod p}
が成り立つ。
これを繰り返すことにより、
{a_m \equiv a_{m+t}\equiv a_{m+2t}\equiv a_{m+3t}\equiv \cdots \pmod p}
が示される。

よって、{m}に0を代入して、
{0 \equiv a_t\equiv a_{2t}\equiv a_{3t}\equiv \cdots \pmod p}
である。

したがって、
{a_{f(1)f(2)\cdots f(n)}}{a_{f(1)},a_{f(2)},\cdots,a_{f(n)}}で割り切れる。
{f}の定義より、{a_{f(1)f(2)\cdots f(n)}}{p_1,p_2,\cdots,p_n}で割り切れる。

しかし、{a_{f(1)f(2)\cdots f(n)+1}}{a_{f(1)f(2)\cdots f(n)}}と互いに素であるから、これは{p_1,p_2,\cdots,p_n}のどれでも割り切れない。

明らかに{a_{f(1)f(2)\cdots f(n)+1}>1}より、{a_{f(1)f(2)\cdots f(n)+1}}{p_1,p_2,\cdots,p_n}以外に素因数を持つことになり、矛盾。

よって、背理法より、条件を満たす素数{p}が無数に存在することが証明された。
Q.E.D.

あとがき

整数論の問題にしては、面倒くさくなく、また程よい難易度で、かなりの良問だったと思います。こんな問題たくさん解きたい。

arctanの無限和の問題

近畿大学主催の数学コンテストの過去問に,面白いものがあった.
第13回,B-3の問題である.
{\begin{eqnarray}
\sum^\infty_{n=1}\arctan\left(\frac{2}{n^2}\right)=\frac{3\pi}{4}
\end{eqnarray}}
を示せ.

arctanはtanの逆関数のことだが….

arctanのなかに{\frac{2}{n^2}}ってどうやって計算するんだ,て感じである.

この問題を解くために,まずはこのarctanの公式を説明する.
{\arctan a+\arctan b=\arctan\left(\frac{a+b}{1-ab}\right)}
この証明から.
tanの加法定理より
{\tan(\alpha+\beta)=\frac{\tan \alpha+\tan \beta}{1-\tan \alpha\tan \beta}}
ここで{\tan \alpha=a,\tan \beta=b}とおくと
{\begin{eqnarray}
\tan(\alpha+\beta)&=&\frac{a+b}{1-ab} \\
\alpha+\beta&=&\arctan\left(\frac{a+b}{1-ab}\right) \\
\arctan a+\arctan b&=&\arctan\left(\frac{a+b}{1-ab}\right)
\end{eqnarray}}
と目的の式が得られる.

この式をどうやって使うかがカギとなる.
うまい値を代入したらいいのだが….

答えを言うと, {a=1-n,b=1+n}を代入する.
こうすると{\frac{a+b}{1-ab}=\frac{2}{n^2}}より,
{\arctan(1-n)+\arctan(1+n)=\arctan\left(\frac{2}{n^2}\right)}となり,目的の式に近づく.

{n}が大きくなると{1+n}は正の方向に,{1-n}は負の方向に値が変化するので,
しかも{\arctan(-x)=-\arctan(x)}なので,
うまい具合に消えていきそうな気がする.

では解答行こう.

{f(x)=\sum^x_{n=1}\arctan\left(\frac{2}{n^2}\right)}
と定義する.
すると仮定より
{\begin{eqnarray}
f(x)-f(x-1)&=&\arctan\left(\frac{2}{x^2}\right) \\
&=&\arctan(1-x)+\arctan(1+x)
\end{eqnarray}}
である.

まず,次の等式を数学的帰納法により示す.
任意の自然数{x}において,
{f(x)=-\frac{\pi}{4}+\arctan x+\arctan(x+1)\cdots\clubsuit}
{x=1}のとき,
{\begin{eqnarray}
f(1)&=&\arctan 2 \\
&=&\arctan -1+\arctan 1+\arctan2 \\
&=&-\frac{\pi}{4}+\arctan x+\arctan(x+1)
\end{eqnarray}}
より{\clubsuit}の等式を満たす.
x=kのとき{\clubsuit}の等式を満たすと仮定する.このとき
{f(k)=-\frac{\pi}{4}+\arctan k+\arctan(k+1)}
また,
{\begin{eqnarray}
f(k+1)-f(k)&=&\arctan(1-(k+1))+\arctan(1+(k+1))  \\
&=&\arctan(-k)+\arctan(k+2) \\
&=&-\arctan k+\arctan(k+2) 
\end{eqnarray}}
より,
{\begin{eqnarray}
f(k+1)&=&f(k+1)-f(k)+f(k) \\
&=&-\arctan k+\arctan(k+2)+\left(-\frac{\pi}{4}\right)+\arctan k+\arctan(k+1) \\
&=&-\frac{\pi}{4}+\arctan(k+1)+\arctan(k+2)
\end{eqnarray}}
となるので,{x=k+1}のときも等式は成り立つ.
よって数学的帰納法により,{\clubsuit}の等式が成り立つことが証明された.

これができたらもう簡単である.
$\displaystyle \lim_{x \to \infty} f(x)$を求めればいいので,
{\begin{eqnarray}
\lim_{x \to \infty} f(x)&=&\lim_{x \to \infty} -\frac{\pi}{4}+\arctan x+\arctan(x+1) \\
&=&-\frac{\pi}{4}+\frac{\pi}{2}+\frac{\pi}{2} \\
&=&\frac{3\pi}{4}
\end{eqnarray}}
より問題の式が成り立つことが証明された.

なかなか意外性のある面白い問題だと思った.

近畿大学主催の数学コンテストにはほかにも面白い問題が出題されているので,興味のある方は調べてみてはどうかと思う.

2017をn進法で書き表したら各桁の和がn

鯵坂もっちょさんのこのツイートが気になったので、考察してみました。

2017を{n}進法でこう書き表したとします。
{n\geq 2017}のときは自明に成り立つので、{n<2017}とします。)
{2017=a_{m}n^m+a_{m-1}n^{m-1}+\cdots +a_{1}n+a_{0}}
ただし、{a_{m},a_{m-1},\cdots ,a_1,a_0}はそれぞれ0以上{n-1}以下の整数です。

すると各桁の和が{n}になるということなので、
{a_{m}+a_{m-1}+\cdots +a_1+a_0=n}
です。

以上まとめて、
{
  \left\{ \begin{array}{ll}
    a_{m}n^m+a_{m-1}n^{m-1}+\cdots +a_{1}n+a_{0}=2017 & \cdots① \\
    a_{m}+a_{m-1}+\cdots +a_1+a_0=n & \cdots②
  \end{array} \right.
}
となります。

ここで、①から②を引いてみましょう。
{a_{m}(n^m-1)+a_{m-1}(n^{m-1}-1)+\cdots +a_1(n-1)=2017-n}  …③
となります。

この左辺に注目です。

{n^k-1}{k}は正整数)というかたちがたくさんできましたが、
じつはこれらは{n^k-1=(n-1)(n^{k-1}+n^{k-2}+\cdots +1)}という風に因数分解できます。
つまり、{n^k-1}はすべて{n-1}で割り切れます。

なので、左辺は{n-1}で割り切れることが分かります。

③が成り立つためには、{2017-n}{n-1}で割り切れなければいけません。
{2017-n=2016-(n-1)}なので、

{2017-n}{n-1}で割り切れる {\Leftrightarrow} 2016が{n-1}で割り切れる

ということが分かります。

つまり、2017を{n}進法で書き表したら各桁の和が{n}になるとき、
{n-1}が2016の約数である必要があります。

ただし、必ずしも逆は成り立ちません。
{n-1}が2016の約数であっても、2017を{n}進法で書き表したら各桁の和が{n}になるとは限らない)
しかし、{2016=2^5\cdot 3^2\cdot 7}なので、2016の約数はたくさん(36個)あるので、
候補となる{n}はたくさんあり、それだけ条件を満たす{n}は多くなります。

では、2018を{n}進法で書き表したら各桁の和が{n}になるような{n}について考えましょう。
同じような方針で計算していくと、{n-1}が2017の約数である必要があります。

しかし、2017は素数です。n=2しか候補はありません({n<2018}なので)。
2017を2進法で表すと11111100001であり、各桁の和は7なのでこれは条件を満たしません。
というわけで、2018を{n}進法で書き表したら各桁の和が{n}になるような{n}はないのです。


というわけで、2017がこのような性質を持てたのは2016のおかげなんですね。
昨年の2016はいろいろな性質を持っていましたが、今年も「2016+1」としていろいろな性質がありそうです。

#だま氏の謎

来年の年賀状は何か変わったことをしたいなと思い、この企画をしました。
2017年賀状特設ページ!

#だま氏の謎 です。

これは、だま氏が5つの謎を提示し、みんなに集団知で解いてもらうという企画です。

どれだけ早く解かれてしまうか楽しみです。

ルール

  • 相談は自由です。集合知の力を見せてください。
  • その際、このサイトについてつぶやくとき、ハッシュタグ「#だま氏の謎」を必ず入れてください。

問題の発表は、1月1日の午前8時です。